13note.

なんか調べたりまとめたり感想言ったりする語彙力不足及び眠気と戦うブログ

ペンギン・ハイウェイ

ペンギン・ハイウェイを観ました。
原作を読んだことが合ったので、ぼんやりと展開と結末は知っていたのですが、ツイッター上でやたらおっぱい言われていて、「そんな、それだけじゃねーやい」みたいな気持ちで。
そんなんじゃねーやい、とはいわない。

ネタバレのない所でいうと、キャラクターデザインは結構好みでした。あまりに萌え絵っぽかったり児童書っぽかったりしていたらちょっとげんなりだったけど、ぎり少年漫画ラインかな…という感じ。
ペンギンがめんこいんだ。全体的にユーモラスでまるい。
森の表現がとても良いです。清々しくて湿度があって、ちょっと不気味で。

あとはネタバレもこみ。

少年の目線だからお姉さんに対してそういったところに目が行く、というのは、私自身が男じゃないのでなんとも言い難いものではありますが、微笑ましい、ラインじゃないかなあと思います。
何処かで、「女性をまた消費資源にしてる」みたいな過剰なフェミニスト?論を見かけましたが、そりゃあんた言い過ぎでは…。
アオヤマくんの子供っぽさは、イライラする感じが薄くて観ていて気にならなかった。大人っぽい小学四年生ってあんな感じなんだろうか?
でも、お父さんの教育方針は結構独特だから、そこはやはりフィクション少年なのかな、という印象でした。
それに対して周囲の同級生は実に子供子供していて、対比が面白い。いや、アオヤマくんも変人方面で子供子供してるけど。
ウチダくんが一番怖がりというか、まっとうな感性を持っている気がしました。

お話は…SFなんだろうか。小説を読んだときも、途中から妙にイメージができなくなっていく感覚はSFだなあと思った記憶があります。
うみは世界を内包する外への穴である、という論は、視覚的にアニメーションで表現されてなんだかようやくイメージが付きました。
というかよくアオヤマくんそれにエウレカできるよね…。
結局お姉さんはなんだったのか。ペンギンは何だったのか。ジャバウォックと呼ばれたあれはなんだったのか。なぜ突然うみは生まれたのか。ってそのあたりは原作でも明かされていなかった。
明かさない結末から、あの世界はやはりSFの世界で、アオヤマくんのいる街はこの世界にはないのだ、という、なんというか、実は前提としてあの世界はこの世界とは違う異界だったのではないか…みたいな印象も受けます。
フィクションノンフィクションの話じゃないよ。

SF要素への解釈は、私の語彙も知恵も足りていないなあと思います。でも、お姉さんとペンギンは「帰っていった」のか「旅立った」のか、ってところは少し気になる。
うみもジャヴァウォックもこの世界のものの姿をしていないけど、お姉さんとペンギンはこの世界のものの姿をしている。外の世界を知っているこの世界のもの、みたいな…よくわからない。

SFの解釈を語るにはやはり頭の整理がつかないみたいです。

とりあえずアオヤマくんの「明日の僕は今日の僕より偉くなっているので、将来はたいへん偉くなる」みたいな考え方が好きだなあと思う次第です。今日の君が偉いから、明日の君がもっと偉くなる。
そして今日の君を偉くしているのは他ならぬ君の好奇心と努力である。